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自動車

【レクサス】高齢者が見栄で買うと後悔する理由|高額な維持費と運転し辛さ

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、レクサスというブランドが持つ高級感やステータスに惹かれつつも、一方で「自分たちの世代が買って本当に大丈夫だろうか」という不安も抱えていることでしょう。 私もレクサスを複数台所有し、開発の現場も見てきた人間として、その素晴らしさと同時に、維持することの厳しさも身をもって経験しています。 見栄で選ぶことが悪いとは言いませんが、その代償が年金生活を揺るがすものになっては本末転倒です。

引用 : メーカーHP

この記事を読み終える頃には、高齢者がレクサスを購入する際のリアルな維持費と、運転における身体的・心理的リスクが明確に解決しているはずです。

この記事の要約
  1. 正規ディーラーでの車検整備費用の大幅な高騰
  2. 加齢に伴う判断力低下と大型ボディのミスマッチ
  3. ハイオク燃料と大径タイヤが強いる家計への負担
  4. 複雑な電子デバイス操作が招く運転中の心理的混乱

 

それでは解説していきます。

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維持費と家計への深刻なインパクト

レクサスを所有するということは、車両本体価格を支払うだけでは終わりません。 むしろ、納車された瞬間から始まる「プレミアムな維持費」こそが、60代以降のオーナーを苦しめる真の要因となります。 まずは、多くの高齢オーナーが直面する金銭的な現実から掘り下げていきましょう。

引用 : メーカーHP

車検費用の実態と高額になる純正部品指定

レクサスのディーラー車検は、一般的な国産車ディーラーや民間整備工場と比較して、極めて高額になる傾向があります。 私の知る30代のRXオーナーが、ディーラーの待合室で目撃した光景がすべてを物語っています。 隣のブースで車検の見積もりを見て絶句していた60代の女性。 「車検費用が高すぎてどうすれば良いか分からない。年金に対してどれくらいの出費が適正か」と整備士に詰め寄っていたそうです。 整備士もマニュアル通りの説明しかできず、現場は異様な空気に包まれていたといいます。

なぜこれほどまでに高くなるのか。 それはレクサスが掲げる「おもてなし」と「最高のコンディション維持」という哲学に理由があります。 レクサスディーラーでは、少しでも摩耗や劣化が見られる部品は、予防整備の名のもとに「純正新品」への交換を強く推奨されます。 例えば、ブレーキパッドやワイパーゴム、各種フルード類です。 一般的な整備工場なら「まだ使えますよ」と言われるレベルでも、レクサスでは交換対象となります。 その結果、初回の車検(3年目)であっても20万円から30万円、2回目(5年目)以降は40万円を超えるケースも珍しくありません。 年金受給者にとって、一度に数十万円の現金が出ていく衝撃は、現役世代のそれとは比較にならないほど重いものです。

予防整備という名の「聖域」

レクサスの整備指針には、メーカーが定めた厳格な基準があります。 これは、いついかなる時もレクサスらしい品質を維持するためのものですが、裏を返せば「まだ使える部品」を容赦なく捨てることを意味します。 60代以上の世代は、物を大切にする精神が強い方が多いですが、このディーラーの「新品交換主義」とのギャップに精神的な苦痛を感じるケースも多いのです。

消耗品の交換サイクルとプレミアム価格設定

レクサス車に使用される部品は、トヨタ車と共通のものもありますが、多くはレクサス専用の「プレミアムパーツ」です。 これらは静粛性や耐久性を高めるために特殊な加工が施されており、単価が非常に高く設定されています。 例えば、エアコンフィルター一つとっても、脱臭機能や集塵性能が極めて高い専用品が指定されます。 また、レクサスオーナーが受けることができる「レクサスケアメンテナンスプログラム」は、新車購入から3年間は無料ですが、それ以降は有償の継続プランに加入する必要があります。 この継続費用が数万円から十数万円単位で発生し、加入しなければ点検ごとに高額な工賃と部品代を請求されることになります。 「無料期間」が終わった途端に牙を剥く維持費の構造に、多くの高齢オーナーが戸惑いを感じるのです。

ハイブリッドバッテリー交換のリスクと費用

高齢者に人気の高い「300h」や「450h」といったハイブリッドモデル。 静かでスムーズな走りは確かに魅力的ですが、長期保有を前提とする場合、駆動用バッテリーの劣化という時限爆弾を抱えることになります。 レクサスのハイブリッドバッテリーは非常に信頼性が高いものの、10年10万キロを超えたあたりから交換のリスクが高まります。 交換費用は車種にもよりますが、工賃を含めて20万円から50万円程度。 年金生活に入り、まとまった出費を抑えたい時期にこの金額は致命的です。 「燃費が良いから元が取れる」と考えて購入しても、最終的なメンテナンス費用でその貯金がすべて吹き飛ぶ、あるいは赤字になるのが高級ハイブリッド車の現実です。

G-Link更新費用と通信サービスの盲点

レクサスの利便性を支えているのが、独自の通信サービス「G-Link」です。 地図の自動更新やオペレーターサービス、盗難時の追跡機能などが含まれていますが、これも新車購入から3年間が経過すると有料となります。 更新費用は年間で約2万円から3万円程度。 「たかが数万円」と思うかもしれませんが、年金生活ではこうした固定費の積み重ねが家計を圧迫します。 しかも、G-Linkを解約すると、便利なオペレーターサービスだけでなく、スマートフォンのアプリと連携した安全機能や、最新の渋滞情報を反映したルート案内も制限されます。 最新鋭のハイテク機能を使いこなしたいと思って購入しても、その維持のために毎年「おぶせ」を払い続けなければならない仕組みに、嫌気がさすオーナーも少なくありません。

任意保険料の高さと車両保険の必要性

高級車であるレクサスは、当然ながら任意保険料も高額です。 特に高齢者の場合、年齢区分による割引はあるものの、事故のリスクを考慮して保険料設定自体が高めになる傾向があります。 さらに、レクサスのような高額車両を所有する場合、車両保険への加入はほぼ必須と言えます。 万が一、自損事故を起こしてバンパーやヘッドライトを破損させた場合、修理費用が簡単に50万円、100万円と跳ね上がるからです。 最新のLEDヘッドライト一式だけで20万円以上することも珍しくありません。 車両保険を含めた年間の保険料が15万円から25万円に達することも珍しくなく、これが毎年の固定費として重くのしかかります。

指定燃料がもたらすランニングコストの差

レクサス車の多くは「無鉛プレミアムガソリン(ハイオク)」を指定しています。 レギュラーガソリンとの価格差はリッターあたり10円から15円程度ですが、これが長期間の運用では大きな差となります。 例えば、年間10,000km走行し、燃費が10km/Lの場合、以下のようになります。

項目 レギュラー (170円/L) ハイオク (180円/L) 差額
年間燃料代 170,000円 180,000円 10,000円
10年間合計 1,700,000円 1,800,000円 100,000円

これに加え、昨今のエネルギー価格高騰の影響をダイレクトに受けます。 「見栄」のためにハイオク車を選んだものの、ガソリンスタンドへ行くたびに高騰する価格を見て、ドライブを控えるようになる。 これでは本末転倒なカーライフと言わざるを得ません。

タイヤ交換費用の落とし穴と大径化の弊害

レクサスのデザイン性を支えているのは、19インチや20インチといった大径ホイールとタイヤです。 しかし、このタイヤが交換時期を迎えたとき、オーナーは真の恐怖を味わいます。 一流ブランドの静粛性の高いタイヤ(レクサス指定品に近いもの)を4本交換する場合、ディーラー価格では20万円から30万円、安価なショップでも15万円以上は覚悟しなければなりません。 さらに、パンクしても一定距離を走れる「ランフラットタイヤ」を採用しているモデルが多く、このタイヤは非常に高価で、かつ乗り心地が硬くなりやすいという側面もあります。 「まだ溝があるから」と高齢オーナーが粘って使用し、雨の日にスリップ事故を起こす事例も見てきました。 維持費を惜しむことが、命の危険に直結するのが高級車のタイヤ選びです。

リセールバリューの神話とモデルチェンジの影響

「レクサスは高く売れるから、実質の維持費は安い」というセールストークを鵜呑みにしてはいけません。 確かにRXやNXといったSUVモデルのリセールバリューは国産車最高峰ですが、それは「高年式・低走行」である場合に限られます。 60代で購入し、10年、15年と乗り潰すつもりであれば、最終的な下取り価格は二束三文になります。 また、レクサスはモデルチェンジのサイクルが比較的長く、新型が出た瞬間に旧型の価値が暴落する特性があります。 年金生活の資産として車を考えているのであれば、この「資産価値の目減り」は無視できないリスクです。 初期投資に800万円かけ、10年後に50万円でしか売れない。 この減価償却の速さに、多くの高齢者が「これならもっと身の丈に合った車にすればよかった」と後悔するのです。

身体的変化とテクノロジーの不一致

維持費という経済的側面に加え、高齢オーナーを悩ませるのが「運転のしづらさ」です。 レクサスは最新のテクノロジーと洗練されたデザインを売りとしていますが、それが加齢による身体機能の変化と衝突し、ストレスを生む原因となります。

引用 : メーカーHP

ボディサイズの大型化と駐車場での苦労

近年のレクサス、特にRXやLXといったSUV、またLSといったセダンは、グローバル市場を見据えてボディサイズが巨大化しています。 全幅が1,900mmを超える車種も多く、日本の古い住宅街やスーパーの駐車場では、取り回しに多大な神経を使います。 60代になると、空間把握能力や反射神経が緩やかに低下し始めます。 現役時代には気にならなかった「あと数センチの感覚」が掴みづらくなり、ホイールを縁石で擦ったり、バンパーの角をぶつけたりする事故が急増します。 見栄を張って買った高級車が、傷だらけになっていく。 その修理代を惜しんでそのまま乗る。 これほど悲しい「見栄」の末路はありません。

最新安全装備の誤解とシステムへの過信

レクサスには「Lexus Safety System +」をはじめとする世界最高水準の安全装備が搭載されています。 しかし、これに過信することが高齢ドライバーにとっては最大の罠となります。 自動ブレーキや踏み間違い防止機能は、あくまで「補助」であり、万能ではありません。 複雑なセンサーが雨や泥、逆光などで一時的に機能制限されることもあります。 「レクサスなら安全だ」という思い込みが、本来必要な注意力を散漫にさせ、重大な事故を招く一因となっているのです。 システムからの警告音が頻繁に鳴ることで、かえってパニックに陥る高齢オーナーの姿も少なくありません。

視界の狭さと死角が生む事故の可能性

デザイン性を重視するレクサスは、クーペのような流麗なルーフラインや、分厚いCピラー(後方の柱)を採用しています。 これが原因で、斜め後方の視界が極めて悪いモデルが存在します。 加齢により首の可動域が狭くなっている高齢者にとって、目視による安全確認がしづらいことは致命的です。 バックモニターやパノラミックビューモニターといった電子的な補助はありますが、画面の情報と現実の距離感を脳内で瞬時に処理するのは、年齢とともに負担が増していきます。 「見えない」という不安が、運転そのものを苦痛に変えてしまうのです。

タッチパネル多用による操作性の悪化

近年のレクサスのインテリアは、物理ボタンを廃止し、大型液晶タッチパネルに機能を統合する傾向にあります。 エアコンの温度調節やオーディオの操作、ナビの目的地設定など、あらゆる操作が画面上で行われます。 これはデジタルネイティブな世代には良いかもしれませんが、指先の感覚が鈍くなり、直感的な操作を好む高齢世代には不親切極まりない設計です。 走行中に画面を注視して操作することは前方不注視に繋がり、非常に危険です。 「ボタン一つで操作できた昔の車の方が楽だった」 そんな不満を漏らすオーナーは、私の周りにも数多く存在します。

ステータス維持に伴う周囲からの視線

レクサスを所有することで得られる「見栄」は、必ずしもポジティブなものだけではありません。 近隣住民や親戚から「年金生活なのに贅沢をしている」「現役時代にどれだけ溜め込んだのか」といった、嫉妬混じりの視線に晒されることもあります。 また、ディーラーへ行く際も、常に小綺麗な格好をしていなければならないという心理的プレッシャーを感じる人もいます。 「レクサスにふさわしい自分」を演じ続けることに疲れ、結局は軽自動車やコンパクトカーに乗り換えてしまう。 見栄を張るための道具が、自分を縛る鎖になってしまうのです。

予期せぬ故障時の修理期間と代車事情

レクサスは故障が少ないことで有名ですが、機械である以上、絶対はありません。 万が一故障した場合、レクサスの専用部品は在庫が限られていることも多く、修理に数週間を要することがあります。 その間、ディーラーはレクサスの代車を用意してくれますが、自分の車とは操作系が異なる最新モデルを貸し出されることもあります。 高齢者にとって、慣れない代車を運転することは大きなストレスであり、事故のリスクを高めます。 「車がないと生活できない」地域において、高級車ゆえの修理の複雑さは、日常生活の足を奪うリスクとなり得るのです。

ライフスタイルの変化と最適な車選び

60代、70代と年齢を重ねるにつれ、ライフスタイルは劇的に変化します。 子供は独立し、夫婦二人、あるいは一人で過ごす時間が増えます。 大きなRXやLSでゴルフへ行く回数も減り、近所のスーパーや病院への往復が主な用途になります。 そんな中、巨大なボディとハイパワーなエンジンを維持し続ける意味がどこにあるのでしょうか。 「いつか乗りたいと思っていた」という夢を叶えるのは素晴らしいことですが、今の自分の身体能力と生活環境に、その車が本当にフィットしているか。 それを冷静に見極められないまま見栄を優先すると、後の後悔は計り知れません。

賢い「見栄」の張り方と後悔しない選択術

レクサスを諦める必要はありません。しかし、「見栄」の種類を変えるべきです。 例えば、中古の低年式レクサスを無理して買うのではなく、少し小ぶりな「LBX」や、最新の安全装備が充実したコンパクトなモデルを選ぶ。 あるいは、レクサスではなく、あえて「質の高いトヨタ車」をピカピカにして乗り続ける。 それが真に余裕のある大人の姿ではないでしょうか。 年金生活を破綻させてまで鉄の塊に固執するのは、見栄ではなく執着です。 この記事で紹介した維持費のシミュレーションと、身体的なリスクを天秤にかけ、本当の意味で豊かなカーライフを選んでください。

まとめ

レクサスは間違いなく世界に誇る素晴らしい車です。 しかし、その輝きの裏には、高齢者が直面するにはあまりにも厳しい「コスト」と「身体的負担」という現実が隠されています。 見栄を張って周囲を驚かせる快感は、ほんの一瞬のこと。 その後に続く、通帳の残高が減り続ける恐怖や、狭い道での冷や汗、複雑なボタン操作への苛立ちは、あなたの貴重な老後の時間を蝕んでいきます。

「年金生活が破綻するかもしれない」という不安は、決してネット上の煽りではありません。 実際にディーラーで立ち尽くす同年代の姿は、明日のあなたの姿かもしれないのです。 それでもレクサスに乗りたいのであれば、車両価格だけでなく、10年間の維持費、そしてご自身の10年後の身体能力を厳格に見極めてください。 「本当に大切なものは何か」を問い直したとき、あなたの目の前にあるべき一台が、自ずと見えてくるはずです。

筆者情報

二階堂 仁(にかいどう じん) モータージャーナリスト兼コラムニストとして活動。 慶應義塾大学を卒業後、国内大手自動車メーカーに就職し、長年車両開発の最前線に携わる。 現場での経験から得た「車を造る側」の視点と、自動車ジャーナリストとしての鋭い分析力を武器に、数多くのメディアで執筆。 現在は独立し、ユーザーのライフスタイルに寄り添った本音の車選びを提唱している。 愛車はレクサスLFA、日産GTR R34、ポルシェ911など。 メーカーの意図とユーザーの現実を繋ぐ架け橋として、日々全国を駆け巡っている。