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自動車

【レクサス】周囲から舐められやすい車種ランキングTOP10|Tier形式で解説

モータージャーナリスト兼コラムニストの二階堂仁です。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方はレクサス購入にあたり、周囲から舐められやすい車種があるのではないかと気になっていると思います。

引用 : メーカーHP

私も実際に様々なレクサスを所有し、周囲の反応の違いを経験したので、気になる気持ちはよくわかります。

高級車を購入する以上、周囲から一目置かれたい、優越感に浸りたいと思うのは当然の心理です。

この記事を読み終える頃には、どのレクサスを選ぶべきか、車種選びの疑問が解決しているはずです。

この記事の要約
  1. レクサスの中で周囲から舐められやすい車種の特徴と理由
  2. すでに販売終了したモデルを含む具体的な車種別ランキングTOP10
  3. 舐められやすいとされる車種のスペックや中古市場での価格比較
  4. 周囲からの評価を気にせず自分に合ったレクサスを選ぶための基準

 

それでは解説していきます。

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レクサスで舐められやすい車種ランキングTOP10と世間の評価

レクサスは日本を代表する高級車ブランドです。

引用 : メーカーHP

しかし、そのラインナップは非常に幅広く、エントリーモデルからフラッグシップモデルまで多岐にわたります。

この幅広いラインナップゆえに、車に詳しい層や見栄を気にする層からは、特定の車種が「舐められやすい」という現象が起きています。

ここでは、過去の販売終了モデルも含めたランキング形式で、その理由を深く掘り下げてレビューしていきます。

第10位 : レクサスHSと兄弟車SAIの比較

第10位は、すでに販売終了となっているレクサスHSです。

引用 : メーカーHP

HSは「Harmonious Sedan」の略で、レクサス初のハイブリッド専用モデルとして華々しくデビューしました。

しかし、車好きの間ではどうしても「トヨタ・SAIの兄弟車」というイメージが先行してしまいました。

プラットフォームを共有しているだけでなく、全体のシルエットやドアの形状など、多くの部分でSAIとの共通点が見え隠れしていたからです。

高級車としての独立したアイデンティティという点で、少しパンチが弱かったのは否めません。

FFベースのハイブリッドセダンという立ち位置

当時のレクサスのセダンラインナップは、LS、GS、ISといずれもFR(後輪駆動)を採用していました。

FRレイアウトは高級車の基本であり、美しいプロポーションと優れたハンドリングを実現するための必須条件とされていました。

そこに投入されたFF(前輪駆動)ベースのHSは、プロポーションの面でどうしても寸詰まり感があり、ロングノーズ・ショートデッキの美しいFRセダンたちと比べると見劣りしてしまったのです。

筆者の経験からも、HSのステアリングを握ると、実用性の高さは感じるものの、FRレクサスが持つ「操る喜び」や「色気」は少し薄味だと感じました。

HSとSAIのスペック比較表

ここで、当時のHS250hとトヨタSAIの基本スペックを比較してみましょう。

項目 レクサス HS250h トヨタ SAI
新車時価格帯 約430万円〜570万円 約330万円〜430万円
全長×全幅×全高 4700×1785×1495mm 4695×1770×1485mm
エンジン排気量 2.4L ハイブリッド 2.4L ハイブリッド
駆動方式 FF FF
中古車相場 約30万円〜150万円 約20万円〜120万円

表を見るとわかるように、サイズ感やパワートレインはほぼ同じです。

もちろん、レクサス独自の静粛性対策や上質なインテリア、そしておもてなしのディーラーサービスという付加価値はありました。

しかし、車単体のハードウェアとして見たとき、約100万円の価格差を周囲に納得させるほどの「違い」をアピールするのが難しかったため、舐められやすい傾向にありました。

第9位 : レクサスCTとプリウスの越えられない壁

第9位は、こちらも販売終了モデルであるレクサスCTです。

引用 : メーカーHP

CTは「Creative Touring vehicle」の略で、レクサス初となるプレミアムコンパクトハッチバックとして登場しました。

都市部での扱いやすさや、優れた燃費性能で商業的には大成功を収めたモデルです。

しかし、自動車ファンからは「高級なプリウス」と揶揄されることが少なくありませんでした。

プレミアムコンパクトの難しさ

CTが舐められやすかった最大の要因は、パワートレインやプラットフォームの根幹を3代目プリウスと共有していた点にあります。

エンジンは1.8Lのハイブリッドシステムで、スペック上はプリウスと全く同じでした。

「レクサスのエンブレムを付けただけで中身はプリウス」という心ない声は、ネット上でもよく見かけました。

筆者の周囲でも、車に詳しい知人がCTオーナーに対して「燃費良さそうだね」と、高級車に対する賛辞とは違うベクトルの褒め方をしている場面を何度も目撃しました。

インテリアの上質さと走りのチューニング

もちろん、筆者の目から見れば、CTは単なるプリウスの着せ替えではありません。

スポット溶接の打点増しや、パフォーマンスダンパーの採用により、ボディ剛性はプリウスとは別次元でした。

内装の質感も、セミアニリン本革シートや本木目パネルを選択できるなど、しっかりとレクサスの基準を満たしていました。

しかし、外から車を眺めるだけの一般の人々にとって、そうした見えない部分のこだわりは伝わりにくいものです。

CTとプリウスのスペック比較表

項目 レクサス CT200h トヨタ プリウス(3代目)
新車時価格帯 約360万円〜480万円 約210万円〜330万円
システム最高出力 136ps 136ps
サスペンション(前) マクファーソンストラット マクファーソンストラット
サスペンション(後) ダブルウィッシュボーン トーションビーム
中古車相場 約50万円〜250万円 約20万円〜100万円

この表で注目すべきは、リアサスペンションの違いです。

CTはダブルウィッシュボーンを採用しており、操縦安定性と乗り心地はプリウスより明確に優れていました。

しかし、こうしたスペックを知らない人からは「エントリーモデルだから舐められる」という構図が出来上がってしまっていたのです。

第8位 : レクサスUXとコンパクトSUVの悩み

第8位は、現行モデルのコンパクトSUVであるレクサスUXです。

都会的なデザインと取り回しの良さで人気の高い車種ですが、ヒエラルキーを気にする層からは厳しい目で見られることがあります。

その理由は、ボディサイズの小ささと、C-HRをベースにしているという出自にあります。

立体駐車場に収まるサイズ感の代償

UXの全高は1540mmに抑えられており、一般的な機械式立体駐車場に入庫できるという大きなメリットがあります。

しかし、この全高の低さが、SUVとしての「迫力」や「威圧感」を削いでしまっています。

レクサスのSUVといえば、RXやLXのような堂々とした体躯をイメージする人が多いため、UXを隣に並べられるとどうしても見劣りしてしまいます。

「一番安いレクサスのSUV」というレッテルを貼られやすく、マウントを取られやすい車種の筆頭格と言えるでしょう。

実用性と後席の居住性

筆者のレビュー用テストドライブでも、UXのフロントシートの作り込みや運転席周りのドライバーズ空間は非常に優れていると感じました。

しかし、後席の足元空間やラゲッジスペースは、お世辞にも広いとは言えません。

実用性を重視するファミリー層からは敬遠されがちで、「独身やディンクスのためのパーソナルカー」という性格が強いです。

そのため、「無理してレクサスを買った感」が出やすいというのも、舐められる要因の一つとして挙げられます。

UXとC-HRのスペック比較表

項目 レクサス UX250h トヨタ C-HR ハイブリッド
全長×全幅×全高 4495×1840×1540mm 4385×1795×1550mm
エンジン排気量 2.0L ハイブリッド 1.8L ハイブリッド
プラットフォーム GA-C GA-C
最小回転半径 5.2m 5.2m
新車価格帯 約430万円〜550万円 約270万円〜310万円

ベースとなるプラットフォームは同じGA-Cですが、UXは新世代の2.0Lハイブリッドを搭載しており、動力性能ではC-HRを凌駕しています。

しかし、コンパクトなサイズ感ゆえに、道路上での存在感で圧倒することは難しいのが現実です。

第7位 : レクサスLBXとサイズ感のヒエラルキー

第7位は、レクサスのラインナップで最も新しいコンパクトSUV、レクサスLBXです。

「サイズのヒエラルキーを超える」というコンセプトで開発されましたが、日本の道路環境における世間の認識はまだ追いついていません。

どうしても「レクサスで一番小さい車」という事実が先行してしまっています。

ヤリスクロスの影

LBXは、ヤリスクロスと同じGA-Bプラットフォームを使用しています。

レクサス側は「徹底的に手を入れて専用設計に近い」とアピールしていますが、車好きのアンテナは敏感です。

「3気筒1.5Lエンジンのレクサスに500万円払うのか?」という辛口な意見はSNS等でも散見されます。

実際、筆者も試乗した際に、3気筒特有のエンジン音や振動が、静粛性を重んじるレクサスの基準に完全に達しているかと言われると、少し疑問符がつく場面もありました。

プレミアムへの新しいアプローチ

ただ、誤解してほしくないのは、LBXは「安物」では決してないということです。

Bespoke Build(ビスポークビルド)と呼ばれるオーダーメイドシステムを導入し、内装の素材やカラーを自分好みに仕立てる楽しさは、これまでのコンパクトカーにはないものです。

しかし、この記事のテーマである「周囲から舐められやすいか」という視点に立つと、車格至上主義の日本では、サイズが小さい=格下と見なされる文化が根強く残っています。

LBXとヤリスクロスのスペック比較表

項目 レクサス LBX トヨタ ヤリスクロス (ハイブリッド)
全長×全幅×全高 4190×1825×1545mm 4180×1765×1590mm
エンジン 1.5L 直列3気筒 1.5L 直列3気筒
システム出力 136ps 116ps
車両重量 1310kg 1170kg
新車価格帯 460万円〜576万円 約228万円〜293万円

価格差は2倍近くあります。

この価格差を「ブランド代」と捉えるか、「目に見えない質感への投資」と捉えるかで、LBXの評価は大きく分かれます。

理解のない人からは「ヤリスクロスに高いお金を出した人」と舐められてしまうリスクは否めません。

第6位 : レクサスNX(初代)と街中での被りやすさ

第6位は、初代のレクサスNXです。

現行型(2代目)はデザインも一新され非常に高い評価を得ていますが、中古市場に溢れている初代モデルは、少し注意が必要です。

NXは爆発的にヒットしたため、街中で見かける頻度が非常に高いのが特徴です。

普及しすぎたことによる特別感の低下

高級車の価値の一つは「希少性」にあります。

誰もが乗っている車は、大衆車というイメージに近づいてしまいます。

初代NXはあまりにも売れすぎたため、「またNXか」と周囲に思われやすく、プレミアム感が薄れてしまっているのが現状です。

特に初期型のスピンドルグリルは、現在の最新のレクサスデザインと比べると古さを感じさせるようになってきました。

ハリアーとの永遠の比較

NXを語る上で外せないのが、トヨタ・ハリアーの存在です。

初代NXは、先代ハリアーとプラットフォームのベースを共有していました。

ハリアーのインテリアの質感は非常に高く、「NXを買うならハリアーで十分ではないか」という議論は、当時から現在に至るまで続いています。

ハリアーオーナーから「中身は同じでしょ?」とマウントを取られる事例は、筆者の読者からもよく寄せられる悩みの一つです。

初代NXとハリアーのスペック比較表

項目 レクサス NX(初代後期) トヨタ ハリアー(3代目後期)
全長×全幅×全高 4640×1845×1645mm 4725×1835×1690mm
ターボモデル排気量 2.0L 直列4気筒ターボ 2.0L 直列4気筒ターボ
最高出力 238ps 231ps
中古車相場 約180万円〜450万円 約150万円〜350万円

実は、全長はハリアーの方が長く、堂々として見えます。

NXはスポーティさを強調したデザインですが、ハリアーの持つラグジュアリーな雰囲気に対して、押し出しの強さで負けてしまうことがあるのが、舐められやすいポイントです。

第5位 : レクサスIS(2代目)と型落ち感のジレンマ

第5位は、2代目のレクサスIS(GSE20系など)です。

スポーティなFRセダンとして一時代を築いた名車ですが、年式が古くなり、中古車価格がこなれてきたことで、オーナー層が変化してきました。

カスタム層の流入とブランドイメージ

中古車価格が100万円を切る個体も珍しくなくなり、若い層が初めての高級車として購入するケースが増えました。

それ自体は車文化にとって素晴らしいことですが、一部のオーナーによる過激なローダウンや派手なマフラーへの交換など、いわゆる「ヤンチャなカスタム」が施された車両が街を走るようになりました。

これにより、本来の「知的なスポーツセダン」というレクサスISのイメージが崩れ、「型落ちの安いレクサスでイキっている」と周囲から冷ややかな目で見られやすくなってしまっています。

現行モデルとの圧倒的なデザイン差

現在のレクサスIS(3代目・大幅ビッグマイナーチェンジ後)は、ワイド&ローを強調した息を呑むほど美しいデザインです。

これと比べてしまうと、2代目ISはどうしても時代を感じさせる丸みを帯びたデザインであり、古臭さを隠せません。

筆者も過去にFRスポーツセダンの開発に携わっていましたが、セダンのデザインの進化は日進月歩であり、10年以上前のモデルとなると、視覚的な戦闘力はどうしても低下してしまいます。

2代目ISの現在の中古相場表

項目 レクサス IS250(2代目) レクサス IS350(2代目)
販売期間 2005年〜2013年 2005年〜2013年
エンジン 2.5L V型6気筒 3.5L V型6気筒
トランスミッション 6速AT 6速AT
中古車相場帯 約30万円〜150万円 約40万円〜180万円

安価にV6・FRレイアウトを楽しめるという点では名車ですが、ステータス性を求めるのであれば、少し厳しい立ち位置にあると言わざるを得ません。

第4位 : レクサスRX(2代目)とハリアーの影

第4位は、2代目のレクサスRX(日本市場での初代RX・AL10系)です。

日本で初めて「レクサスRX」として販売されたモデルですが、その成り立ちには複雑な背景があります。

初代・2代目は日本におけるハリアーだった

そもそも、北米で初代・2代目として販売されていたレクサスRXは、日本ではトヨタ・ハリアーとして販売されていました。

3代目RX(日本市場での初代RX)になってようやく日本でもレクサスブランドとして独立したのですが、世間の認識はすぐにはアップデートされません。

「RX=海外版のハリアー」という認識が根強く残っていたため、「高いお金を出してエンブレムを変えたハリアーを買っている」と誤解されることが多く、舐められやすい要因となっていました。

インテリアの質感と年式による陳腐化

当時のRXのインテリアは、独特の非対称デザインを採用していましたが、現在の基準で見るとプラスチックの質感が目立ち、現行レクサスのような緻密な作り込みとは差があります。

ナビゲーションの画面も小さく、インフォテインメントシステムの古さは隠せません。

大きなボディサイズゆえに威圧感はありますが、車に詳しい人からは「古いRXだな」と見透かされてしまうため、優越感を抱きにくいという難点があります。

2代目RX(日本での初代)のスペック表

項目 レクサス RX450h(AL10系) トヨタ ハリアー(2代目ハイブリッド)
販売期間 2009年〜2015年 2005年〜2012年
全長×全幅×全高 4770×1885×1690mm 4735×1845×1680mm
システム出力 299ps 272ps
中古車相場帯 約60万円〜200万円 約30万円〜100万円

この世代までは、プラットフォームの根幹設計でハリアーの系譜を強く引き継いでいたため、真の意味での「レクサス独自設計のSUV」とは言い切れない部分がありました。

舐められやすいレクサス上位陣とブランドの在り方

ここからは、さらに舐められやすいとされるランキングの上位トップ3と、なぜそのような評価を受けてしまうのかという構造的な問題について解説していきます。

上位にランクインする車種は、決して車として劣っているわけではありません。

むしろ、車としての出来は非常に良いのに、マーケティングや立ち位置の妙によって、周囲からの評価が不当に低くなってしまっている悲運のモデルたちです。

第3位 : レクサスESとFFセダンの立ち位置

第3位は、現行モデルも販売されているレクサスESです。

北米ではレクサスブランドを支える大黒柱として圧倒的な人気を誇る車種ですが、日本の車好きのヒエラルキーの中では、少し複雑な立ち位置にあります。

高級セダン=FRという根強い思い込み

ESが舐められやすい最大の理由は、駆動方式がFF(前輪駆動)であることです。

先ほどHSの項でも触れましたが、日本の熱心な車ファンの中には「高級車は後輪駆動でなければならない」という強い固定観念があります。

メルセデス・ベンツのEクラス、BMWの5シリーズ、そしてレクサスのLSやGSなど、名だたる高級セダンは皆FRレイアウトを採用してきました。

そのため、FFであるESは「カムリの高級版でしょ?」と一段下に見られてしまう傾向があります。

広大な室内空間という武器がもたらす弊害

FFレイアウトの最大のメリットは、室内空間を圧倒的に広く取れることです。

実際、ESの後席の足元の広さは、フラッグシップであるLSにも迫るほどで、ショーファードリブン(運転手付きの車)として使われることも少なくありません。

筆者もESの後席で移動した経験がありますが、その快適性と静粛性は世界トップレベルです。

しかし、その広さを確保するためにキャビンが前方に押し出されたデザイン(キャビンフォワード)となっており、FRセダンのようなロングノーズの美しいプロポーションとは異なるため、「スポーティさに欠ける」「おじさん臭い」と評価され、舐められる原因となっています。

ESとカムリのスペック比較表

項目 レクサス ES300h トヨタ カムリ
プラットフォーム GA-K GA-K
全長×全幅×全高 4975×1865×1445mm 4885×1840×1445mm
エンジン排気量 2.5L ハイブリッド 2.5L ハイブリッド
ホイールベース 2870mm 2825mm
新車価格帯 約602万円〜728万円 約348万円〜468万円

プラットフォームGA-Kとエンジンを共有しているため、カムリとの比較は避けられません。

価格差が約200万円以上ある中で、その価値を周囲に理解させるのは難しいのが現実です。

第2位 : レクサスGSとクラウンとの差別化の苦悩

第2位は、惜しまれつつも販売を終了したレクサスGSです。

特に初期のモデル(190系)は、舐められやすいレクサスの代表格として語られることが多いです。

クラウンの存在が大きすぎた日本市場

GSが直面した最大の障壁は、同じトヨタグループ内に存在する「クラウン」の圧倒的なブランド力でした。

日本の高級車の代名詞であるクラウンに対し、レクサスGSは「スポーティなグランドツーリングセダン」という位置づけでしたが、一般の消費者からすると「クラウンよりも高くて、少し狭いセダン」という風に見られがちでした。

アリストの後継モデルとして登場したものの、アリスト時代にあった「直列6気筒ツインターボ」のような強烈な個性が薄れ、キャラクターが中途半端になってしまったのです。

中古市場における威厳の低下

現在、GSはすでに生産終了しており、街を走っているのはすべて中古車ということになります。

レクサスのセダンラインナップ(LS、GS、IS)の真ん中という位置づけでしたが、フラッグシップのLSのような圧倒的な威圧感もなく、ISのような若々しいスポーティさもないため、年式が古くなると単なる「少し古いセダン」に埋没してしまいがちです。

中古車価格もかなり下落しており、手軽に買えるようになった反面、ステータスシンボルとしての力は弱まっています。

GSとクラウンのスペック比較表

項目 レクサス GS350(190系) トヨタ クラウンアスリート(200系)
販売期間 2005年〜2012年 2008年〜2012年
全長×全幅×全高 4825×1820×1425mm 4870×1795×1470mm
エンジン 3.5L V型6気筒 3.5L V型6気筒
中古車相場帯 約30万円〜120万円 約40万円〜150万円

プラットフォームの根幹を共有しながらも、クラウンは日本の道に特化し、GSは世界の強豪(Eクラスや5シリーズ)と戦うためにボディ剛性などを徹底的に鍛え上げました。

筆者は自動車開発の現場にいたためGSのボディの堅牢さの価値を理解していますが、一般ユーザーにはその「見えない価値」が伝わりきらず、舐められる結果を招いてしまいました。

第1位 : レクサスSCとソアラのバッジエンジニアリング

堂々の(?)第1位は、レクサスSCです。

この車が舐められやすい理由のトップに君臨する背景には、日本特有の販売事情が大きく関わっています。

完全に「ソアラのマークの付け替え」

レクサスSCは、2005年のレクサス日本開業と同時に投入されたラグジュアリークーペ・コンバーチブルです。

しかし、この車は2001年からすでに「トヨタ・4代目ソアラ」として日本国内で販売されていました。

レクサスが開業するにあたり、ソアラのトヨタエンブレムをレクサスのLマークに付け替え、フロントグリルやアルミホイールのデザインを少し変更しただけで「レクサスSC」として約700万円で販売を開始したのです。

いわゆる「バッジエンジニアリング」の最たる例でした。

隠しきれない古さとオープンカーの特殊性

そのため、車好きからは「あれはレクサスではなく、ただのソアラだ」と見透かされてしまい、非常に厳しい評価を受けました。

また、基本設計が2001年と古かったため、年を追うごとにライバル車(メルセデス・ベンツSLなど)に対してパフォーマンスや装備の面で見劣りするようになりました。

さらに、電動メタルトップを備えたオープンカーという特殊なボディ形状ゆえに、実用性は皆無であり、「目立ちたがり屋の乗る車」という偏見を持たれやすく、周囲からの嫉妬や冷ややかな視線(=舐められる)を一身に集めやすい車種となってしまいました。

レクサスSCとソアラの比較表

項目 レクサス SC430 トヨタ ソアラ(4代目)
販売期間 2005年〜2010年 2001年〜2005年
エンジン 4.3L V型8気筒 4.3L V型8気筒
最高出力 280ps 280ps
トランスミッション 6速AT 5速AT(後期は6速)
新車時価格 710万円 600万円

現在の中古市場でも、SCとソアラの価格差は縮まっており、「エンブレムが違うだけの同じ車」という評価は覆っていません。

比較検証 : トヨタ車ベースと専用設計のステータス差

ここまでランキングを見てきてお気づきかと思いますが、舐められやすいレクサスの共通点は「ベースとなるトヨタ車の影が見え隠れすること」です。

自動車メーカーにとって、プラットフォームの共有はコスト削減と開発効率の向上のために必要不可欠です。

しかし、購入者側からすると「高いお金を出したのに、安い車と同じ中身なのか」という心理的抵抗感が生まれます。

専用設計の強みは、何にも縛られずに理想のプロポーションと性能を追求できることです。

レクサスのフラッグシップクーペであるLCなどは、その最たる例です。

圧倒的な美しさと存在感を持つLCを見て「トヨタの○○ベースだ」と舐めてかかる人は誰もいません。

ステータス性を重視するならば、いかにトヨタの量販車の匂いを消し去っているかが、車種選びの重要なポイントになります。

所有体験 : 筆者のレクサスLFAから見たヒエラルキー

ここで少し、筆者の所有体験を交えてお話しします。

私は幸運なことに、世界限定500台のスーパーカー、レクサスLFAを所有しています。(他にも日産GT-R R34などもガレージに収まっています)

LFAで街を走っていると、舐められるどころか、圧倒的な注目の的となります。

V10エンジンの官能的なサウンドは、誰もが振り返る魔力を持っています。

LFAのオーナー視点から他のレクサスラインナップを見ると、ヒエラルキーがはっきりと見えてきます。

LXやLSといったフラッグシップモデルに乗っている方々からは、同じブランドの頂点へのリスペクトを感じますし、こちらも敬意を払います。

一方で、エントリーモデルで過剰なカスタムをしている車両を見ると、ブランドイメージとの乖離を少し残念に思うことも事実です。

車はドライバーを映す鏡です。無理をして高いエンブレムをぶら下げるよりも、身の丈に合った車を綺麗に乗っている方が、よほどスマートで尊敬を集めると私は考えています。

回避術 : 周囲から一目置かれるレクサスの選び方

では、舐められずに一目置かれるレクサスを選ぶにはどうすれば良いのでしょうか。

具体的な回避術をいくつか提案します。

  1. FRベースの車種を選ぶ 先述の通り、高級車の王道は後輪駆動です。現行型のISやRC、そしてLS、LCといったFRモデルは、そのプロポーションだけで車の格が一つ上に見えます。
  2. F SPORT(エフスポーツ)を選ぶ レクサスには、各車種にスポーティな「F SPORT」というグレードが用意されています。専用のメッシュグリルやアルミホイールが装着され、アグレッシブなルックスになります。標準グレードよりも明らかに押し出しが強くなるため、舐められるリスクを減らすことができます。
  3. 本格SUVを狙う NXやUXのような乗用車ベースのSUVではなく、ランドクルーザーと基本構造を共有するLXやGXといった本格的なラダーフレームSUVは、その巨大な車体とタフなイメージから、絶対に舐められることはありません。
  4. ボディカラーとメンテナンス どれだけ高級な車でも、洗車されておらず汚れていれば舐められます。常にピカピカに保ち、ボディカラーも黒や白といった定番色を選ぶことで、リセールバリューの担保と威厳の維持につながります。

リセール分析 : 舐められやすさと中古市場価値の相関関係

最後に、舐められやすさとリセールバリュー(再販価値)の関係について触れておきましょう。

一般的に、「舐められやすい=人気がない=リセールが低い」という傾向は確かに存在します。

例えば、ランキング上位に挙げたHSや初期型GSは、中古市場での価格下落が激しいモデルです。

一方で、現行のRXやLXは、世界的なSUVブームも相まって異常なほどのリセールバリューを誇っており、プレミア価格で取引されることすらあります。

リセールバリューが高いということは、それだけ多くの人が欲しがっているということであり、社会的評価(ステータス)が高いことの裏返しでもあります。

車を購入する際は、単なる車両価格だけでなく、数年後にいくらで売れるかという残価率を意識することで、結果的に周囲からも評価される(舐められない)賢い車選びができるようになります。

まとめ

本記事では、レクサスの中で周囲から舐められやすい車種をランキング形式で詳しくレビューしてきました。

ベースとなるトヨタ車が存在すること、FFベースであること、サイズが小さいことなどが、舐められやすい主な要因であることがお分かりいただけたかと思います。

しかし、忘れてはならないのは、レクサスの厳しい品質基準を満たして世に出ている以上、どの車も素晴らしい工業製品であるということです。

他人の目を気にするあまり、本当に自分が欲しい車を諦めてしまうのは本末転倒です。

車の価値を決めるのは、周囲の目ではなく、オーナー自身がその車とどのような時間を過ごすかです。

この記事を読み終える頃には、ご自身の価値観に合った最高の1台を見つけるための疑問が解決しているはずです。

筆者情報

筆者:モータージャーナリスト兼コラムニストとして活動。慶應大学卒業後、大手自動車会社に就職。車両開発に携わり、その後出版業界へ転身。自動車ジャーナリストへの憧れから独立し、現在に至る。愛車はレクサスLFA、日産GTR R34など。