ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年9月の東京ゲームショウで電撃発表されたPS5版「首都高バトル」に登場するワークスやパーツメーカー、そしてその特徴が気になっていると思います。 待望の新作、しかもPS5でのリリースとなれば、カスタマイズの幅がどこまで広がるのか、期待せずにはいられませんよね。

この記事を読み終える頃には、PS5版「首都高バトル」のカスタマイズに関する疑問が解決し、発売日が待ち遠しくなっているはずです。
記事のポイント
- PS5版「首都高バトル」の最新情報
- 登場が確定した主要ワークスとその特徴
- 参戦が決定した人気パーツメーカーを系統別に解説
- 東京ゲームショウで追加発表されたメーカー情報

PS5版「首都高バトル」の最新情報とファンの期待
長年の沈黙を破り、ついにあの伝説が帰ってきます。 2025年9月に開催された東京ゲームショウで、開発元であるGENKIから「首都高バトル」シリーズの最新作がPS5向けに開発中であることが正式に発表されました。 会場ではティザームービーが公開され、リアルに再現された首都高を駆け抜けるマシンの姿に、多くのファンが歓喜の声を上げました。 ここでは、現在判明している最新情報と、シリーズのファンとして期待するポイントを解説します。
東京ゲームショウ2025での電撃発表
発表はまさにサプライズでした。 GENKIのブースで突如として映し出された「首都高BATTLE」のロゴ。 どよめきが起こる中、PS5の実機映像と思われる美麗なグラフィックで描かれたC1都心環状線を、見慣れたスポーツカーが駆け抜ける映像が流れました。

引用 : GENKI HP
発表によれば、本作はシリーズの原点に立ち返りつつも、PS5の性能を最大限に活かした次世代のレースゲームを目指すとのこと。 特に、物理演算エンジンは一新され、よりリアルな挙動とタイヤのグリップ感を追求しているそうです。 また、サウンドにも力が入れられており、各車種のエンジンサウンドは実車から収録。
排気音やターボのブローオフバルブ音まで忠実に再現されるとのことで、没入感は過去作の比ではないでしょう。
Steamで先行リリースされたバージョンからの進化
実は、このPS5版に先駆け、Steamでは「Assetto Corsa」のMODとして首都高を再現するプロジェクトや、「首都高リバイバルプロジェクト」といったファン主導のプロジェクトが存在し、一部ではそれが新作の布石ではないかと噂されていました。
今回のPS5版は、それらのファンの熱意に応えるかのような完全新作です。 Steamで人気を博したリアルな首都高マップの再現度はもちろんのこと、PS5版では天候の変化や時間帯の移り変わりがさらにダイナミックに表現されます。 雨の日の路面に反射するネオン、夜明け前の薄明かりなど、息を呑むような情景の中でバトルが繰り広げられることでしょう。
また、オンラインマルチプレイも大幅に強化され、フレンドとのチームバトルや、サーバー上のライバルたちとエリアを奪い合う大規模な抗争モードなども実装予定とされています。
リアルさを追求したカスタマイズ要素
そして、ファンが最も気になるのがカスタマイズ要素です。 東京ゲームショウの発表では、実在のワークスチューナーやアフターパーツメーカーが多数登場することが明言されました。 特に注目すべきは、新たに追加されるメーカーが30社にものぼるという点です。
これにより、プレイヤーはエンジン、足回り、エアロパーツ、内装に至るまで、自分だけのマシンを徹底的に作り込むことが可能になります。 パーツの組み合わせによってマシンの性能が細かく変化し、セッティングの奥深さはシリーズ随一となる見込みです。 次のセクションからは、現時点で判明している主要なワークスとパーツメーカーについて、その特徴を詳しく見ていきましょう。
主要自動車メーカーの魂「ワークス」一覧と特徴
「ワークス」とは、自動車メーカー直系のチューニングブランドを指します。 メーカー自身がレース活動で培った技術をフィードバックして開発されるパーツは、信頼性と性能の高さが魅力です。 自社の車の特性を最も理解している彼らが手掛けるチューニングは、まさに「正統進化」と言えるでしょう。 ここでは、首都高バトルに登場が確定している主要なワークスとその特徴を紹介します。

【トヨタ】TRD (Toyota Racing Development) – 王者の風格と信頼性
トヨタのワークスブランドであるTRDは、レースシーンでの輝かしい実績に裏打ちされた高い技術力が特徴です。 空力性能を突き詰めたエアロパーツから、エンジンの応答性を高めるパフォーマンスパーツ、しなやかな乗り心地と操縦安定性を両立するサスペンションキットまで、トータルバランスに優れた製品をラインナップしています。
首都高バトルにおいては、どの車種に装着しても破綻のない安定したパフォーマンスアップが期待できるでしょう。 特に、スープラや86といったスポーツモデルとの相性は抜群で、純正の良さを引き出しつつ、もう一段階上の走りへと導いてくれます。 信頼性を重視する堅実なチューニングを目指すなら、まずTRDのパーツから試してみるのが定石です。
【日産】NISMO (Nissan Motorsport International) – サーキット直系のレーシングスピリット
「NISMO」は、日産のモータースポーツ活動を担う専門部隊です。 その名の通り、製品はレースでの勝利を至上命題として開発されており、非常にアグレッシブな性能を誇ります。 特にGT-RやフェアレディZ用のパーツは、サーキット走行を前提としたハードなセッティングが施されているものが多く、圧倒的なパワーと切れ味鋭いハンドリングを実現します。
首都高バトルでは、そのピーキーな性能を乗りこなす腕が求められますが、使いこなせた時の速さは他の追随を許しません。 エンジン内部のパーツや専用のECU(エンジンコントロールユニット)など、パワーチューンに関するパーツが豊富なのも特徴。 最高速を重視する湾岸線でのバトルでは、NISMOのパーツが大きなアドバンテージとなるでしょう。
【ホンダ】無限 (M-TEC) – VTECを知り尽くした技術者集団
ホンダ車専門のワークスとして、古くからファンに愛されているのが「無限」です。 ホンダの代名詞であるVTECエンジンのポテンシャルを最大限に引き出すチューニングを得意としています。 高回転まで一気に吹け上がるエンジンフィール、官能的なエキゾーストノートは無限ならではの魅力。 エアロパーツもホンダ車の流麗なデザインを活かしつつ、空力性能を向上させる機能的なデザインが特徴です。
シビックタイプRやインテグラ、S2000といったNA(自然吸気)エンジンのマシンをチューニングする際には、欠かせない存在です。 首都高バトルのようなタイトコーナーが連続するステージでは、無限のパーツで高めたエンジンのレスポンスと軽量なボディが強力な武器となります。
【マツダ】MAZDASPEED – ロータリー魂と人馬一体の追求
マツダのスポーツスピリットを象徴するブランドが「MAZDASPEED」です。 ル・マン24時間レースでの総合優勝など、ロータリーエンジンの歴史と共に歩んできました。 RX-7やRX-8といったロータリーエンジン搭載車向けのパーツが有名ですが、ロードスターなどの「人馬一体」をコンセプトとする車種の性能を高めるパーツも数多く開発しています。
軽量化と剛性アップを両立する補強パーツや、ドライバーの意のままに操れる足回りセッティングが特徴です。 首都高バトルでは、ロータリーエンジンの独特なパワーデリバリーと、MAZDASPEEDが追求するハンドリング性能を組み合わせることで、テクニカルなコースで真価を発揮するマシンを作り上げることができるでしょう。
【スバル】STI (Subaru Tecnica International) – WRC譲りのAWDパフォーマンス
スバルのモータースポーツ部門である「STI」は、WRC(世界ラリー選手権)での活躍によってその名を世界に轟かせました。 その製品は、ラリーという過酷な環境で鍛え上げられた技術が惜しみなく投入されています。 水平対向エンジンとAWD(全輪駆動)というスバル独自のメカニズムを完璧に理解し、その性能を極限まで高めることを得意とします。
特に、フレキシブルタワーバーに代表されるボディ補強パーツは、乗り心地を損なうことなくハンドリングの正確性を向上させる逸品です。 インプレッサWRXやレヴォーグといったAWDマシンにSTIのパーツを組み込めば、雨の首都高など、滑りやすい路面状況でも安定した高速バトルが可能になります。
【三菱】RALLIART – ダートで鍛え上げられた不屈の魂
三菱のラリー活動を支え、ランサーエボリューションと共に数々の伝説を築き上げてきたのが「RALLIART」です。 STIと同様にラリーフィールドからのフィードバックを活かした製品開発が特徴で、特にAYC(アクティブヨーコントロール)やACD(アクティブセンターデフ)といった三菱独自の電子制御デバイスと連携し、旋回性能を高めるチューニングを得意とします。
悪路での走破性を追求して開発されたパーツは耐久性が非常に高く、首都高の継ぎ目など、荒れた路面でも安定した挙動を約束します。 ランエボを駆るプレイヤーにとっては、まさに「鬼に金棒」となるブランドです。
個性を引き出す「パーツメーカー」一覧と特徴
ワークスチューンが「正統進化」なら、多種多様なアフターパーツメーカーによるチューニングは、プレイヤーの個性を無限に引き出す「可能性の追求」と言えるでしょう。 ここでは、首都高バトルに登場する主要なパーツメーカーを系統別に分け、それぞれの特徴を深掘りしていきます。

【エンジン・吸排気系】- パワーの源泉を司る匠たち
マシンの心臓部であるエンジン。 そのポテンシャルを解放し、パワーとトルクを向上させるのがこの系統のメーカーです。
HKS
ターボチャージャー、マフラー、サスペンション、電子パーツまで手掛ける総合チューニングパーツメーカーの草分け的存在。 特にターボキットには定評があり、ノーマルでは考えられないようなハイパワーを実現可能です。 車種別のトータルチューニングメニューが豊富で、バランスの取れたマシンメイクを目指す際に頼りになります。
GReddy (TRUST)
「GReddy」ブランドで知られるTRUSTは、ターボチューンやインタークーラー、オイルクーラーといった冷却系パーツのスペシャリスト。 大容量のタービンで一気に過給圧を高めるド派手なパワーアップから、ブーストアップによる手軽なチューニングまで幅広く対応します。 青と水色のカラーリングは、エンジンルームを彩るドレスアップ効果も高いです。
BLITZ
ターボチャージャーやエアクリーナー、マフラーなどの吸排気系パーツに加え、ブーストコントローラーや車高調キット「DAMPER ZZ-R」シリーズが人気のメーカー。 特に電子制御技術に強く、ブースト圧を緻密にコントロールすることで、パワーと燃費、そしてエンジン保護を高次元でバランスさせます。
FUJITSUBO
マフラー一筋で技術を磨き続けてきた老舗メーカー。 「Legalis」シリーズに代表される製品は、保安基準適合ながら心地よいサウンドと確実な性能アップを実現します。 排気効率を徹底的に追求しつつ、見た目の美しさにもこだわる職人魂が光ります。 ジェントルなサウンドを好む大人な走り屋に人気です。
【サスペンション・足回り系】- 路面を掴む走りの要
エンジンのパワーを確実に路面に伝え、コーナーを支配するためには、優れた足回りが不可欠です。
TEIN
緑色のショックアブソーバーでお馴染みのサスペンション専門メーカー。 ストリート向けの快適なモデルから、サーキット用の本格的なモデルまで幅広いラインナップを誇ります。 EDFC(電動減衰力コントローラ)を装着すれば、車内から減衰力を調整可能に。 首都高の路面状況に合わせてリアルタイムでセッティングを変更する、なんてことも可能です。
CUSCO
サスペンションアーム、スタビライザー、LSD(リミテッドスリップデフ)、ボディ補強パーツなどを幅広く手掛ける総合メーカー。 特にボディ剛性を高めるパーツ群は評価が高く、ストラットタワーバーやロワアームバーを装着することで、サスペンションが本来の性能を発揮できるようになります。 LSDは、コーナリングからの立ち上がりでトラクションを稼ぐための必須パーツです。
ENDLESS
鮮やかなブルーのキャリパーが特徴的なブレーキ専門メーカー。 「止まる」ことの重要性を追求し、圧倒的な制動力と高いコントロール性、そして耐フェード性を兼ね備えたブレーキシステムを開発しています。 ハイスピードからのフルブレーキングが求められる首都高バトルでは、信頼性の高いブレーキが勝敗を分けます。
【エアロパーツ・外装系】- 空気を味方につける機能美
マシンの見た目を決定づけるだけでなく、高速走行時の安定性を左右するのがエアロパーツです。
C-WEST
スーパーGTなどのレースシーンで培った空力技術をストリートカーにフィードバック。 派手さよりもダウンフォースの発生や空気抵抗の低減といった機能を重視したデザインが特徴です。 高速コーナーでの安定性は抜群で、マシンの限界速度を引き上げてくれます。
INGS
C-WESTと同様に、スーパー耐久などで活躍するエアロパーツメーカー。 ハイブリッドエアロと呼ばれる独自の素材を使用し、軽量かつ高強度な製品を送り出しています。 空気の流れを整流し、冷却効果を高めるデザインにも定評があります。
VOLTEX
GTウイング(リアウイング)の製造に特化したメーカー。 車種ごとに最適な形状を設計し、強力なダウンフォースを発生させます。 最高速アタックや高速コーナーでの安定性向上に絶大な効果を発揮しますが、セッティングを誤るとバランスを崩す原因にもなる、上級者向けのパーツです。
【ホイール・タイヤ系】- 唯一、地面と接する重要パーツ
究極のチューニングを施しても、その性能を路面に伝えられなければ意味がありません。
メーカー | 特徴 | 代表ブランド |
---|---|---|
RAYS | 鍛造製法による軽量・高剛性なホイールが人気のトップブランド。 | VOLK RACING |
YOKOHAMA | グリップ性能を追求したハイパフォーマンスタイヤで定評がある。 | ADVAN |
BRIDGESTONE | 国内最大手のタイヤメーカー。モータースポーツでの実績も豊富。 | POTENZA |
BBS | ドイツ発祥の高級ホイールメーカー。メッシュデザインが象徴的。 | LM, RS-GT |
【その他】- コックピットとドライバーを繋ぐパーツ
快適で正確なドライビングをサポートするパーツも忘れてはなりません。
RECARO & BRIDE
長距離でも疲れにくい人間工学に基づいたシート作りのRECAROと、モータースポーツシーンで絶大な支持を集める日本のBRIDE。 どちらも強力な横Gからドライバーの身体をホールドし、正確なステアリング操作を助けます。
Defi
高精度な追加メーターの代名詞。 水温、油温、油圧、ブースト圧といったエンジンの状態をリアルタイムで把握することは、マシンのコンディションを維持し、限界を引き出すために不可欠です。
東京ゲームショウ2025で追加発表されたメーカー考察
今回の発表でファンを驚かせたのが、「新たに参加するメーカーが30社にのぼる」という情報です。 既存の有名メーカーに加え、これだけ多くのブランドが追加されるとなると、カスタマイズの可能性は無限大に広がります。 発表された全リストはまだ公開されていませんが、いくつかの注目メーカーが映像の片隅や関係者の話から判明しています。

判明している追加メーカーには、ドリフトシーンで絶大な人気を誇る「ORIGIN Labo.」や「URAS」、VIPカースタイルを牽引する「JUNCTION PRODUCE」、そして海外からはイタリアのブレーキメーカー「Brembo」やドイツのサスペンションメーカー「KW」などが含まれているようです。 これにより、従来のグリップ走行重視のチューニングだけでなく、派手なドリフト仕様や、大径ホイールで車高を極限まで下げたスタンス系のカスタムなど、より多様なスタイルを追求できるようになるでしょう。 今後の続報から目が離せません。
まとめ
今回は、2025年9月の東京ゲームショウで発表されたPS5版「首都高バトル」に登場するワークスとパーツメーカーについて、現時点で判明している情報を元に徹底解説しました。
- PS5版はグラフィック、物理演算、サウンド全てが次世代レベルに進化
- TRD、NISMO、無限といった主要ワークスが勢揃い
- HKS、GReddy、TEINなど定番の人気パーツメーカーも多数登場
- 新たに30社ものメーカーが追加され、カスタマイズの幅が飛躍的に向上
シリーズの原点回帰と最新技術の融合。 そして、実在メーカーの大量参戦によるリアルなカスタマイズ。 本作が、すべてのレースゲームファン、そしてクルマ好きにとって最高の体験を提供してくれることは間違いないでしょう。 発売までまだ時間はありますが、どのマシンをベースに、どんなパーツを組み合わせて理想の一台を作り上げるか、今から想像を膨らませておくのも楽しい時間ではないでしょうか。