ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、待望の復活を遂げる「ファイナルファンタジータクティクス イヴァリースクロニクルズ」について、どのゲーム機で買うのがベストなのか、特典にどんな違いがあるのか、そしてそもそも今回のリマスター版は本当に「買い」なのか、様々な情報が気になっていることと思います。

この記事を読み終える頃には、あなたに最適なハード選びから、お得な購入方法、そしてリマスター版の真価まで、すべての疑問が解決しているはずです。
記事のポイント
- 各ハードの特徴とあなたに合った選び方を徹底解説
- 通常版とデラックス版の特典内容を完全比較
- 原作や獅子戦争との違いと購入前の注意点を網羅
- ネットでのリアルな評判と評論家としての最終評価

FFTリマスター(イヴァリースクロニクルズ)とは?不朽の名作が蘇る
長きにわたる沈黙を破り、ついにあの伝説のシミュレーションRPGが現代に蘇ります。 「ファイナルファンタジータクティクス イヴァリースクロニクルズ」と名付けられた本作は、単なる移植に留まらない、まさに決定版と呼ぶにふさわしい内容でファンの前に姿を現しました。 まずは、本作の基本情報からおさらいしていきましょう。

まずは基本情報をおさらい!発売日と対応ハード
待ちに待った発売日は2025年9月30日に決定しました。 多くのファンがこの日を心待ちにしていることでしょう。
そして、今回のリマスターで特筆すべきは、その対応ハードの多さです。 現行の主要な家庭用ゲーム機を網羅しており、より多くのプレイヤーがイヴァリースの世界を冒険できるようになりました。
- PlayStation 5 (PS5)
- PlayStation 4 (PS4)
- Nintendo Switch
- Nintendo Switch 2
- Steam (PC)
これだけ選択肢があると、どれを選ぶべきか悩んでしまうのも無理はありません。 それぞれの特徴については、後ほど詳しく解説していきます。
原作FFTの魅力とは?シミュレーションRPGの金字塔
「そもそもFFTってどんなゲームなの?」という方のために、その魅力を簡単にご紹介します。 1997年に初代プレイステーションで発売された原作「ファイナルファンタジータクティクス」は、FFシリーズの新たな可能性を切り開いたシミュレーションRPG(SRPG)です。

高低差のある立体的なマップでユニットを動かし、戦略を練って敵を打ち破るゲームシステムは、当時としては非常に画期的でした。 さらに、ジョブシステムによるキャラクター育成の自由度の高さ、そして「イヴァリース」という世界を舞台に繰り広げられる、戦争と人間ドラマを描いた重厚なストーリー。 これらの要素が見事に融合し、多くのプレイヤーを虜にしました。 その人気は凄まじく、SRPGとしては異例の国内135万本という大ヒットを記録し、今なお「SRPGの金字塔」として語り継がれる伝説的な作品です。
なぜ今リマスター?長年熱望された復活の背景
原作の発売から四半世紀以上。 2007年にPSPで追加要素を加えた「ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争」が発売されましたが、その後はスマートフォン版への移植に留まり、家庭用ゲーム機での展開は途絶えていました。
しかし、ファンの熱は冷めることなく、SNSやゲームコミュニティでは常にリメイクやリマスターを望む声が上がり続けていました。 その声に応える形で、ついにスクウェア・エニックスが動いたのです。 本作は、単なる過去作の焼き直しではありません。 原作の持つ魅力を最大限に尊重しつつ、現代の技術で遊びやすさを向上させ、新たな魅力を加える。 長年待ち続けたファンへの最高のアンサーとなるべく、満を持して登場するのが、この「イヴァリースクロニクルズ」なのです。
【徹底比較】FFTリマスターはどのハードで買うべき?それぞれの違いを解説
さて、ここからが本題です。 PS5、PS4、Switch、Switch 2、そしてSteam。 多岐にわたるプラットフォームの中から、あなたはどれを選ぶべきか。 それぞれの特徴を比較し、あなたに最適な一台を見つけ出す手助けをします。

PlayStation 5 / PlayStation 4版の特徴
グラフィックとパフォーマンスを最優先するなら
もしあなたが、最も美しいグラフィックと快適なパフォーマンスでイヴァリースを旅したいと考えるなら、PS5版が最有力候補となるでしょう。 高解像度で描かれるキャラクターや背景、そして高速なロード時間は、物語への没入感を最大限に高めてくれます。 もちろん、PS4でも十分に美しいグラフィックで楽しめますが、最高の体験を求めるならPS5版に軍配が上がります。 特に大画面のテレビでプレイする機会が多い方には、その差がより顕著に感じられるはずです。
デュアルセンスで没入感アップも?
PS5版ならではの機能として期待されるのが、デュアルセンスコントローラーの活用です。 例えば、剣がぶつかり合う衝撃、魔法が炸裂する感覚がハプティックフィードバックでリアルに伝わってきたり、アビリティを選択する際にアダプティブトリガーが重くなったりといった演出が加われば、戦闘の臨場感は格段に増すでしょう。 公式な発表はまだありませんが、過去のスクエニ作品でも活用例があるため、期待したいポイントの一つです。
Nintendo Switch / Nintendo Switch 2版の特徴
携帯モードでいつでもどこでもイヴァリースへ
Nintendo Switchシリーズ最大の魅力は、その携帯性です。 通勤・通学の電車の中、休憩時間、あるいはベッドで寝転がりながら。 時間や場所を選ばずに、手軽にFFTの世界に没頭できるのは、他のハードにはない大きなアドバンテージです。 一手一手をじっくり考えるSRPGというジャンルは、こうした「すきま時間」でのプレイと非常に相性が良いと言えます。
TVモードと携帯モードの使い分け
もちろん、自宅ではTVモードに切り替えて大画面で楽しむことも可能です。 普段は手軽に携帯モードでキャラクターを育て、休日はじっくり腰を据えてTVモードでストーリーを進める、といったプレイスタイルが実現できるのはSwitchならでは。 また、発売が噂されるSwitch 2であれば、携帯モードでもより高いパフォーマンスと美しいグラフィックが期待できるでしょう。
Steam(PC)版の特徴
最高の環境を求めるPCゲーマーへ
あなたがハイスペックなゲーミングPCを所有しているなら、Steam版が最良の選択肢となる可能性があります。 フレームレートの制限なく、最高のグラフィック設定で滑らかに動くFFTを体験できるのはPC版だけの特権です。 また、モニターの選択肢も広く、ウルトラワイドモニターなど特殊な環境でプレイしたい場合にも柔軟に対応できます。 ただし、発売日が家庭用ゲーム機版より1日遅れる可能性があるという点には注意が必要です。
MOD対応の可能性は?
PCゲームの魅力の一つに、ユーザーが作成したMOD(Modification)の存在があります。 過去のFFシリーズのPC版でも、グラフィックを向上させたり、ゲームバランスを調整したりと、様々なMODが開発されてきました。 FFTリマスターがMODに対応するかは未知数ですが、もし対応されれば、遊び方の幅は無限に広がるでしょう。 ただし、MODの導入は非公式なものであり、自己責任となる点は忘れてはいけません。
各ハードのスペック比較表
あなたのプレイスタイルに合ったハードを選ぶための比較表を作成しました。
特徴 | PS5 / PS4 | Nintendo Switch / Switch 2 | Steam (PC) |
---|---|---|---|
グラフィック | ◎ (PS5) / 〇 (PS4) | 〇 (Switch 2) / △ (Switch) | ◎ (スペック次第) |
パフォーマンス | ◎ (PS5) / 〇 (PS4) | 〇 (Switch 2) / △ (Switch) | ◎ (スペック次第) |
携帯性 | × | ◎ | △ (ポータブルPC) |
手軽さ | 〇 | ◎ | △ |
価格(ソフト) | 〇 | 〇 | 〇 |
発売日の速さ | ◎ | ◎ | △ (1日遅れの可能性) |
独自機能 | デュアルセンス(期待) | TV/携帯モード | MOD(可能性) |
結論!あなたに合ったハードの選び方
- 最高の画質と快適さでじっくり楽しみたい方 → PS5版
- 場所を選ばず、手軽にコツコツ進めたい方 → Nintendo Switch版
- 自分のPC環境で最高の体験を追求したい方 → Steam版
- 既にPS4を所有しており、コストを抑えたい方 → PS4版
最終的には、あなたがどのような環境で、どのようにゲームを楽しみたいかによって最適なハードは変わってきます。 上記の比較を参考に、ご自身のプレイスタイルに最も合ったものを選んでください。
特典内容を完全網羅!通常版・デラックスエディション・店舗特典の違い
FFTリマスターには、複数の販売形態と特典が存在し、少々複雑です。 しかし、ご安心ください。 ここで全ての情報を整理し、あなたが最もお得に購入できる方法を解説します。
全バージョン共通の早期購入特典
まず、どのハード、どのバージョンを購入しても、発売日前に予約・購入すれば「早期購入特典」が付属します。 内容はまだ詳細に発表されていませんが、冒険の序盤で役立つゲーム内アイテムなどが予想されます。 購入を決めているのであれば、この特典を逃さない手はありません。 迷っている方も、どうせ買うなら早めの決断が吉と言えるでしょう。
パッケージ版は実質デラックス版!特典内容をチェック
お店でパッケージを購入しようと考えている方に朗報です。 パッケージ版は、自動的に「デラックスエディション」という豪華版の扱いになります。 つまり、追加料金なしで豪華な特典が手に入るのです。
JP稼ぎが楽になる「ジョブリング」は必須?
デラックスエディションの目玉特典は、インゲームアイテムの「ジョブリング」です。 このアクセサリーを装備すると、アビリティ習得に必要なJP(ジョブポイント)の獲得量が1.5倍になります。 FFTはキャラクター育成、特にJP稼ぎに多くの時間を費やすゲームです。 この特典があれば、育成が格段にスムーズになり、より快適にプレイを進めることができるでしょう。 特に、原作の育成の大変さを知っているプレイヤーにとっては、非常に魅力的な特典と言えます。
ダウンロード版は2種類!通常版とデラックスエディションの違い
ダウンロード版を購入する場合は、「通常版」と「デラックスエディション」の2種類から選択することになります。
通常版 | デラックスエディション | |
---|---|---|
価格 | 〇(約1,000円安い) | △ |
ゲーム本編 | 〇 | 〇 |
早期購入特典 | 〇(期間内購入) | 〇(期間内購入) |
デラックス特典 | × | 〇(ジョブリング等) |
価格差と特典内容を天秤にかける
通常版はデラックスエディションより約1,000円安く設定されています。 この1,000円の差をどう考えるか。 「ジョブリング」による育成効率アップに魅力を感じるか、それとも自力でコツコツ育てるのが醍醐味と考えるか。 プレイスタイルによって価値観が分かれるところでしょう。
ただし、注意点があります。 店舗によっては、パッケージ版(デラックスエディション)がダウンロードの通常版と同程度の価格まで値下げされているケースがあります。 もし価格が同じくらいなのであれば、特典が豊富なパッケージ版を選んだ方が断然お得です。 購入前には、各販売店の価格をしっかりと比較検討することをおすすめします。
見逃し注意!主要な店舗別オリジナル特典まとめ
さらに、特定の店舗で購入すると、その店だけのオリジナル特典が手に入ります。 多くはクリアファイルやアクリルスタンドといったグッズですが、ファンにとっては見逃せない要素です。 現時点で判明している主要な店舗特典をいくつかご紹介します。
- スクウェア・エニックス e-STORE: オリジナルスチールブックケース
- Amazon.co.jp: オリジナル壁紙
- ヨドバシカメラ: オリジナルクリアファイル
※特典内容は変更になる可能性があります。 詳細は各店舗の公式サイトでご確認ください。
熱心なファン向け!コレクターズボックスの中身とは
本作を心から愛する熱心なファンのために、スクウェア・エニックス e-STORE限定で「コレクターズボックス」も発売されます。 価格は22,000円(税込)と高価ですが、その内容は非常に豪華です。
- ゲームソフト(パッケージ版)
- ハイクオリティフィギュア
- アートブック
- オリジナルサウンドトラックCD
- その他、豪華アイテム
まさに究極のファンアイテムと言えるでしょう。 予算に余裕があり、FFTの世界にどっぷりと浸かりたい方は、検討してみてはいかがでしょうか。
購入前に知るべき重要ポイント!原作・獅子戦争との違いと注意点
今回のリマスターは、ただ綺麗になっただけではありません。 ゲームプレイに関わる大きな変更点がいくつも存在します。 特に、原作やPSP版『獅子戦争』をプレイしたことがある方は、その違いを事前に把握しておくことが重要です。
FFTリマスターの2つのプレイモード「クラシック」と「エンハンスド」
本作には、プレイスタイルに合わせて選べる2つのモードが搭載されています。
「クラシックモード」は古参ファン向け?どこまで原作再現か
「クラシックモード」は、その名の通り、初代プレイステーション版のプレイフィールを可能な限り忠実に再現したモードです。 当時のUIやゲームバランスで遊びたいという、原作ファンに向けたモードと言えるでしょう。 ただし、グラフィックの向上やオートセーブ機能の追加など、基本的なシステムの改善は適用されています。 また、原作にあった有名なバグ技(装備99個など)は修正されている可能性が高く、完全な再現ではない点には注意が必要です。
「エンハンスドモード」の追加・変更点を深掘り
「エンハンスドモード」は、「令和の時代にFFTをプレイしたら」というコンセプトのもと、様々な追加・改善が施された本作のメインモードです。
- UI(ユーザーインターフェース)の一新: 攻撃の順番が可視化される、マップを真上から見下ろせるようになるなど、戦略を練る上で便利な機能が多数追加されています。
- 難易度設定: 「簡単」「当時と同じ」「高難易度」の3段階から選べます。SRPGが苦手な方から、歯ごたえを求める熟練プレイヤーまで幅広く対応しています。
- キャラクター枠の増加: 仲間になるユニットの最大数が、原作の16名から50名へと大幅に増加。これにより、様々なジョブのユニットを育成しやすくなりました。
【悲報】『獅子戦争』からの廃止・変更要素まとめ
ここで、PSP版『獅子戦争』を遊び込んだプレイヤーにとって、最も重要な注意点をお伝えしなければなりません。 今回のリマスターは、あくまで初代PS版をベースにしているため、『獅子戦争』で追加された多くの要素が廃止されています。
なぜ?暗黒騎士と玉ねぎ剣士のジョブが廃止
『獅子戦争』で追加された2つのジョブ、「暗黒騎士」と「玉ねぎ剣士」は本作には登場しません。 特に、強力な攻撃アビリティを持つ「暗黒騎士」は人気が高く、主人公ラムザの最終目標とするプレイヤーも多かっただけに、この廃止を残念に思う声は非常に多いです。
バルフレアやルッソは登場しない
『ファイナルファンタジーXII』の空賊バルフレアや、『ファイナルファンタジータクティクスA2』の主人公ルッソといったゲストキャラクターも登場しません。 彼らの強力な性能や、物語に彩りを加えるイベントがなくなるのは寂しい点です。
共同戦線や追加イベントもなくなる
PSPの通信機能を使った協力プレイ「共同戦線」や、それに付随するアイテムなども廃止されます。 また、『獅子戦争』で追加された、ウィーグラフやディリータといったキャラクターの心情を深掘りするイベントシーンも、基本的には含まれていないと考えられます。
ここは改善!FFTリマスターで嬉しかった変更点
もちろん、失われたものばかりではありません。 今回のリマスターで、多くのファンが歓喜するであろう素晴らしい改善点も多数存在します。
フルボイス化で蘇るキャラクターたち
本作最大の進化点と言っても過言ではないのが、メインストーリーのフルボイス対応です。 ラムザの葛藤、ディリータの野望、アグリアスの忠誠心…。 あの名台詞の数々を、豪華声優陣のボイス付きで体験できるのです。 キャラクターの感情がよりダイレクトに伝わり、物語への没入感は計り知れないものになるでしょう。 技や魔法の詠唱にもボイスが追加され、戦闘シーンの迫力も増しています。
UI改善でプレイが快適に
前述の通り、「エンハンスドモード」ではUIが大幅に改善されています。 SRPGで重要となる情報の視認性が格段に向上しており、ストレスなく快適にプレイに集中できる環境が整えられています。 これは、新規プレイヤーはもちろん、原作プレイヤーにとっても非常に嬉しい改善点です。
ついに可能に!エルムドアから「源氏シリーズ」を盗める!
原作プレイヤーなら誰もが一度は挑戦し、そして絶望したであろう「エルムドア侯爵からの源氏シリーズ装備盗み」。 原作では不可能だったこの夢のチャレンジが、本作では可能になると明言されました。 これは、開発陣からのファンへの粋な計らいと言えるでしょう。 最強装備をコンプリートするという、新たなやり込み要素が生まれた瞬間です。
ネットでの評判は?ファンの期待と不安の声
これだけ大きな変化を伴うリマスターだけに、ファンの間でも期待と不安が入り混じり、様々な意見が飛び交っています。
「待ってました!」期待するファンの声
- 最新ハードでプレイできる喜び 「もう遊べないと思っていたFFTが、PS5やSwitchでまた遊べるなんて最高!」 「オートセーブやUI改善で快適にプレイできるのは素直に嬉しい」
- フルボイスやストーリーの深掘りへの期待 「あのシーンに声が付くのかと思うと鳥肌が立つ」 「キャラクターの新たな一面が見られそうで楽しみ」
やはり、伝説的な作品が現代の環境で快適に遊べるようになること自体を喜ぶ声が大多数です。 特にフルボイス化への期待は非常に高く、新たなFFT体験の核になると考えられています。
「これじゃない…」不安・不満の声も
その一方で、特に『獅子戦争』をやり込んだファンからは、厳しい意見も出ています。
- 『獅子戦争』の要素カットへの不満 「どうして暗黒騎士をなくしたんだ…ラムザの最終形態だったのに」 「バルフレアがいないFFTなんて考えられない」
- 「ボイス追加だけ?」追加要素の少なさへの指摘 「大幅加筆というから新シナリオを期待したのに、セリフの追加だけ?」 「クラシックモードがあるんだから、エンハンスドはもっと大胆に変えてほしかった」
- フルプライス価格への疑問 「追加ジョブもマップもないのに、この価格は高すぎるのでは?」 「他社の神リマスターと比べると、手抜きに感じてしまう」
期待が大きかった分、「大幅加筆」という言葉から新シナリオや新ジョブを想像していたファンにとって、変更点がボイス関連やUI改善に留まったことへの失望感は大きいようです。 『獅子戦争』の要素がカットされたことで、ボリュームダウンしたと感じるプレイヤーも少なくありません。
ゲーム評論家としての私の見解
両者の意見は、どちらもFFTという作品への深い愛情から来ているものだと私は理解しています。 評論家として客観的に見ると、本作は**「完全なリメイク」ではなく、あくまで「決定版リマスター」**であるという点を認識することが重要です。
『獅子戦争』の要素カットは、開発側が「初代PS版の完成度」を最も尊重した結果なのでしょう。 賛否はありますが、それは一つの決断です。 その上で、フルボイス化やUI改善といった現代的なアプローチで、作品の魅力を最大限に引き出そうという意図が感じられます。
追加要素の少なさへの不満はもっともですが、安易な追加シナリオで原作の世界観を壊すリスクを避けた、とも考えられます。 価格については、フルボイス化に相当なコストがかかっていることを考慮すべきでしょう。
結論として、本作は「**新たな物語を期待する作品」ではなく、「色褪せないオリジナルの物語を、最高の環境で再体験するための作品」**と捉えるのが正しいと私は考えます。
まとめ
長くなりましたが、FFTリマスター「イヴァリースクロニクルズ」について、多角的に解説してきました。
どのハードで買うべきか? →グラフィック重視ならPS5、携帯性ならSwitch、究極の環境を求めるならSteam版がおすすめです。
どのバージョンがお得か? →パッケージ版は追加料金なしでデラックス版の特典が付き、非常にお得です。ダウンロード版を選ぶ際は、約1,000円の価格差と「ジョブリング」の価値を天秤にかけて判断しましょう。
本作は「買い」なのか? →『獅子戦争』からの追加要素がないことに不満を感じるかもしれません。 しかし、それを補って余りあるフルボイスの圧倒的な魅力、現代的に洗練されたプレイフィールは、本作を唯一無二の存在にしています。
原作ファンはもちろんのこと、この重厚な物語に初めて触れるプレイヤーにとっても、本作は最高のSRPG体験を約束してくれるでしょう。 購入前の注意点をしっかりと理解した上で、ぜひこの不朽の名作の世界に飛び込んでみてください。 イヴァリースの歴史は、再びあなたによって紡がれるのを待っています。