Nintendo Switch 2のローンチタイトルとして大きな期待を背負って登場した『マリオカートワールド』。
引用 : ニンテンドーオンライン(https://www.nintendo.com/jp/index.html)
しかし、その期待とは裏腹に、SNSや掲示板、レビューサイトでは「過去作の劣化」「変化がない」「正直がっかり」といった辛辣な声が多く見られます。
本記事では、実際にSwitch2で本作をプレイした体験とネット上のリアルな意見をもとに、不評の理由を徹底的に解説します。
記事のポイント
- 見た目は進化も中身は前作と大差なし
- レースのスピード感・演出が大幅劣化との声多数
- フリーランやサバイバルなど新モードが期待外れ
- SNSでは「マリオカート8DXの方が面白い」との声が支配的
マリオカートワールドが不評な理由とは?
グラフィックは綺麗だが“ワクワクしない”
Switch2の性能を活かした映像美には一定の評価があるものの、ユーザーの声は「綺麗だけど心が動かない」「グラフィックだけが豪華なだけ」と冷ややか。
光源表現や建物の反射表現など技術的な進化は感じられるものの、マップの色味や情報量の少なさが“想像力をかき立てない”原因となっています。

色彩設計に“遊び心”がない
本作では現実の街並みを意識したような淡い色合いが多用されており、それが逆に「マリオらしさ」を損なっているという指摘があります。従来のシリーズに見られたカラフルでポップな演出が薄れたことで、全体的に“地味”“薄味”という印象を受けたユーザーが多数。特にSFCや64時代からプレイしてきた世代には、「昔の方がワクワクした」との声も根強いです。
高解像度=感動ではないというジレンマ
確かに解像度は向上していますが、その恩恵がユーザー体験に直結していないとの意見も目立ちます。例えば「高精細な草木や壁面テクスチャがリアルすぎて逆に没入感を損なっている」という評価や、「キャラクターと背景の調和が取れていない」といった感覚的な違和感も見られます。つまり“高グラフィック=楽しい”という単純な方程式が成り立っていないのです。
比較対象が強すぎる問題
また、近年の『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』や『FF16』のような「グラフィックが進化した上で体験としても深い」タイトルと比べると、『マリオカートワールド』の進化はどうしても薄く映ってしまいます。結果的に「グラフィックは良くなったけど、ゲームとしてのドキドキ感がない」という二面性が、評価を大きく下げる要因となっています。
コース設計が単調すぎる
ユーザーから最も多く寄せられる不満が「コースが単調」「直線が長すぎて退屈」「過去作のリメイクが多すぎる」という点です。24人同時レースに対応するためか、コース幅が無意味に広く、競り合いのスリルが大幅に減少。結果として「ただ広いだけの空間を走らされているだけ」という印象に。

コースのバリエーション不足が致命的
従来シリーズでは火山・ジャングル・都市部・宇宙など、ステージごとにテーマの明確な個性があり、それがレースの戦略性や楽しさにも直結していました。しかし『マリオカートワールド』では、見た目は違っても内部構造が類似しているコースが多く、プレイヤーにとっての“新鮮味”が極端に薄れています。
レイアウトが保守的でチャレンジが少ない
「高低差の演出が弱い」「ショートカット要素がほとんどない」「ギミックが使い回し」といった意見も多く寄せられています。ジャンプ台や加速パネルの配置も前作と似通っており、「どこかで見たことのあるような設計」という評価に繋がっています。特に古参プレイヤーほど既視感を覚えることが多く、がっかり感が強くなりやすい構造です。
24人仕様による設計の弊害
新たに導入された最大24人対戦仕様は理論上は盛り上がりを期待されましたが、実際には「全体的にレースが大味になる」「幅が広いだけで競り合いが発生しない」「戦略性が減った」といったマイナス面の方が目立ちます。狭いコースでの接近戦が醍醐味だったマリオカートにおいて、この“広すぎる”という仕様は大きな改悪となってしまっています。
目玉要素“フリーラン”が虚無
『マリオカートワールド』最大の新要素として売り出された“フリーランモード”ですが、実際には「することがない」「ただコインを集めて終わり」といった声が多発。

分割プレイにも非対応で、ソロプレイ時の虚無感が強く、オンラインも過疎気味。オープンワールド風でありながら自由度も低く「必要性を感じない」との声が多く見られます。
自由探索と報酬設計の乏しさ
フリーランモードは一見“探索型”のゲーム体験を提供しているようで、実際にはルートが固定されており、自由に動けると感じられる範囲が限定的です。また、ミッションや報酬の種類も乏しく、「集めるアイテムがコインだけでは単調すぎる」という批判も。RPG的な進行やクエスト要素が存在しないため、モチベーションの維持が難しくなっています。
オンライン非対応の影響
最大の問題は、マルチプレイができない点です。ソロで黙々とフリーランをするだけでは早期に飽きが来やすく、オンラインでの協力要素や競争要素が一切ないことが、“ゲームらしさ”を損ねています。プレイヤー同士で探索を共有できないことで、「何のために広い空間を走らされているのか分からない」といった意見も目立ちます。
オープンワールド構想の失敗
もともと“マリオカートのオープンワールド化”として期待されていたこのモードですが、その期待に応えられていません。「広いだけで何もない」「NPCすらいない世界にリアリティがない」との声があり、探索要素が薄く、空間の使い方に無駄を感じたプレイヤーが多くいました。
スピード感と爽快感がない
これまでの『マリオカート』シリーズにあった“疾走感”が、本作では大幅に減退。150ccでも「遅すぎる」「直線が続きすぎて退屈」という評価が多く、「ドリフトの挙動が重く、加速してる感じがしない」と指摘されています。爽快感を求めてプレイしたユーザーほど落胆が大きかったようです。
加速感の演出不足
ダッシュパネルのエフェクトが薄く、ドリフト後の加速も視覚的・体感的に弱くなっており、「スピードが乗った感覚がない」という声が顕著です。過去作では画面の揺れや音の高まりによって盛り上げていた部分が、本作では全体的に控えめになっているため、スピード感の演出に欠けています。
BGMや効果音の不一致
ゲームのBGMや効果音が、スピード感のある展開をサポートしていない点も指摘されています。テンポのゆるい音楽や単調な効果音が、プレイ中のテンションを削いでしまうことがあり、音の演出面での没入感不足が爽快感の喪失に繋がっています。
マシン挙動の違和感
マシンの重さが増したように感じるプレイヤーも多く、「曲がりにくい」「反応が鈍い」といった不満が見られます。特にドリフト時の重さや滑らかさに欠ける挙動が、スピーディーな展開を求めるユーザーにとって大きなストレスとなっているようです。
レースの戦略性も減少
レースバランスにおいても、「アイテム運が支配的すぎる」「妨害アイテムが多すぎてストレス」「上手い人が報われない」という批判が多数。ガチ勢からは「8DXの方が実力が反映される」との声が多く聞かれます。
上級者と初心者の格差が逆転?
『マリオカートワールド』では、実力があるプレイヤーよりもアイテム運が左右する場面が増え、上級者が勝ちにくくなったとの評価があります。特に最終ラップでの逆転が起こりやすく、「頑張っても最後に青甲羅で終わる」という展開が頻出するため、実力の介在余地が少ないと感じるユーザーが多数です。
妨害系アイテムの頻度が高すぎる
赤甲羅・青甲羅・サンダーといった妨害アイテムが非常に頻繁に出現し、レースのリズムが崩れるケースが多く見受けられます。「一位になると必ず妨害が飛んでくる」「上位を維持できない」という構造に対しては、プレイヤーのストレスが顕著に表れています。
アイテムバランスの再設計が必要
バトルではなくレースである以上、アイテムがゲーム進行に与える影響はあってもよいですが、現状の『ワールド』ではそれが過剰になっています。8DXでは絶妙に調整されていた出現率やタイミングが崩れており、アイテムの再調整が求められる状況です。
オンラインも過疎&ラグがひどい
Switch2のロンチタイトルにも関わらず、オンライン対戦のマッチングに時間がかかり「人がいない」「4人しか集まらなかった」という体験談も。

さらにラグや遅延が目立ち、アイテムや操作のタイミングがズレるといった致命的な不満も見られます。
マッチング環境が不安定すぎる
オンラインに接続してもなかなかプレイヤーが集まらず、「週末のゴールデンタイムでさえ対戦相手が見つからない」という報告が相次いでいます。Switch2自体の普及率の問題もあるかもしれませんが、ローンチ段階でこの状態は「失敗した」と感じさせるには十分なインパクトでした。
通信ラグの影響が致命的
マリオカートシリーズはアイテムを駆使したリアルタイム性の高いゲームですが、『ワールド』ではその根幹が崩れています。ラグによってアイテムが反映されなかったり、タイミングがズレたりといった不具合が頻繁に起こり、レース体験に大きなストレスを与えています。「自分の画面では当たってないのにヒット判定が出る」といった報告も散見されます。
ボイスチャットや交流要素の不足
現代のオンラインゲームにおいて、コミュニケーション機能は非常に重要です。しかし本作にはボイスチャット機能はなく、エモートやメッセージ機能も極めて限定的。結果的に「誰とも繋がっている気がしない」「ただ機械的に対戦しているだけ」と感じるユーザーが多く、オンラインの魅力を引き出しきれていません。
初心者狩りや実力差マッチの弊害
マッチングが機能していないため、ランクや実力に関係なく初心者とベテランが同じレースに放り込まれる状況が発生しています。これにより、初心者は一方的に蹂躙される展開が多く、ゲームから離脱する原因にもなっています。マッチングの精度向上は今後の課題といえるでしょう。
コンテンツ量が不足、今後のアプデ前提?
「8年かけて作ってこれ?」「サバイバル以外にやることがない」「200ccも未実装」という声からもわかるように、現時点でのコンテンツは明らかに不足。これからのアップデートで追加されることが前提のような作りに「未完成品をフルプライスで売るな」との怒りの声も。
モード数が極端に少ない
現時点で用意されている主要モードは、グランプリ、フリーラン、サバイバルの3つ程度で、従来のマリオカート作品と比べてバリエーションに乏しい印象です。特にバトルモードが存在しない、あるいは限定的なルールのみという点は、シリーズファンから「物足りない」との評価を受けています。
プレイ時間を引き延ばす仕組みがない
新コースのアンロックや隠しキャラの発見といった従来のお楽しみ要素もなく、「数時間で遊び尽くしてしまう」という声が目立ちます。報酬設計も単調で、スキンや称号、パーツカスタムといった継続的に遊ばせる動機づけに欠けている点が、長く遊べるゲームとしての魅力を損なっています。
DLCとアップデート頼みの構造
発売時点では“未完成”と捉えられる内容であるため、ユーザーはDLCやアップデートによって今後の充実を期待せざるを得ません。しかし、それらの詳細やスケジュールが明示されていない現状では、「本当に拡張されるのか不安」「完成まで待ってから買えばいい」という慎重な姿勢がユーザーの間で広がっています。
フルプライスに対する不満
価格が9,000円近くに設定されているにも関わらず、現時点での中身がスカスカであることから、「DLCが前提なら最初からセットで出してほしい」「このボリュームでこの価格は納得できない」といった価格面の不満も多数寄せられています。
マリオカートワールドと「8DX」と比較で見える不評な点
8DXの完成度が高すぎた
『マリオカート8DX』は、Wii U時代の『マリオカート8』をベースに、全てのダウンロードコンテンツ(DLC)を収録し、さらにバランス調整が施された“完全版”とも呼べる作品です。多彩なキャラクター、コース、マシンパーツの自由なカスタマイズ要素、200ccモードの実装、さらには対戦モードの豊富さなど、シリーズの集大成としての完成度を誇っていました。
総合的な満足度の高さ
8DXは“遊びごたえ”という観点で非常に高く評価されており、初心者から上級者まで幅広いプレイヤー層に対応できる調整がなされていました。特にオンライン対戦のマッチングの快適さ、AIの強さ調整、アイテムバランスの最適化がなされており、繰り返しプレイする魅力が長期的に維持されていた点が支持の理由となっています。
比較対象としての8DXが“強すぎる”
結果として、『マリオカートワールド』が「8DXを超えられなかった」だけでなく、「明確に劣化している」と感じられる部分が多く、プレイヤーの評価を一層厳しいものにしています。特に“自由度の低さ”や“シンプルな作り込み”に対して、「同じ価格帯で8DXの方が充実していた」という意見が多く、8DXの存在そのものが『ワールド』の評価を押し下げる構造となってしまっているのです。
グラフィックは向上、だが没入感は低下
グラフィック面では進化しているものの、前述の通り「綺麗すぎて味気ない」「ワクワクしない」といった感情面でのマイナス評価が強く、ゲームらしさや遊び心という点では8DXの方が好まれる傾向に。
フォトリアル志向がマリオらしさを削ぐ
Switch2の高性能を活かした結果、本作のグラフィックは一見すると美麗で洗練された印象を受けます。しかし、そのリアリズム寄りの描写が「マリオカートらしいファンタジー感」を薄めてしまっており、プレイヤーからは「無機質」「遊び心が感じられない」との評価が多く見受けられます。マリオというキャラクター世界に期待される“ポップさ”とのミスマッチが指摘されています。
グラフィックとゲーム性の乖離
背景やオブジェクトのディテールは精細になっているものの、それがゲームプレイと直結していないという問題もあります。たとえば、遠景のビルや小物がどれほど精密に描かれていても、プレイヤーがレース中にそれを注視する余裕はなく、「綺麗だけど意味がない」と感じるプレイヤーも多いのです。この“視覚の無駄”が没入感の希薄さに繋がっています。
カメラ演出やエフェクトの弱さ
もう一つの要因として、カメラワークやスピード感を演出する視覚効果が弱く、グラフィックの魅力を引き出せていない点も挙げられます。過去作ではプレイヤーの動きに連動して動的に変化する視点や、スピードに合わせて変化するモーションブラーが、臨場感を生み出していました。しかし本作ではその演出が控えめで、結果として「ただの映像美」にとどまってしまっている印象を与えています。
システム的な没入要素の欠如
UIデザインやリザルト画面、メニューのビジュアル面においても、統一感や工夫が乏しく、「プレイヤーが世界に入り込むきっかけ」が不足しているという声があります。これはグラフィックとは直接関係ないようでいて、没入感全体を構成する重要な要素であり、視覚的な魅力と感情的な一体感がかみ合っていない本作の弱点を浮き彫りにしています。
シリーズファンの期待を裏切る内容
Switch2のローンチタイトルであることもあり、ユーザーの期待は非常に高かったものの、「GCダブルダッシュや64の方が面白い」「大人がやるゲームじゃない」といった厳しい評価が相次いでいます。任天堂の看板タイトルであるがゆえに、期待外れの反動が大きく出たとも言えます。
過去作との比較による“劣化感”
『マリオカート64』や『マリオカート ダブルダッシュ!!』といった過去作は、それぞれの時代で革新的な体験を提供してきました。新たな操作システム、個性的なキャラ性能、印象的なコース設計など、プレイヤーにとって“進化の実感”が伴っていたのに対し、『ワールド』ではそのような革新性が乏しく、「変化がない」「むしろ退化している」との声が多く見られます。
マリオカートの“定番感”が逆に仇に
長年シリーズを支えてきたフォーマットが、本作では“マンネリ”として捉えられてしまった面もあります。特にグランプリモードの構成やアイテムバランスが旧作と大差なく、ファンにとっては「もう何度も見た展開」という印象が強くなっています。安心感の裏返しとして、新鮮味に欠けたという点がネガティブに働いています。
子供向けと見なされるデザインへの違和感
一部の大人のプレイヤーからは「小学生向けの難易度と設計」「キャラの動きや演出が幼稚に感じる」といった声も上がっています。任天堂らしい“幅広い層への訴求力”は保たれている一方で、ゲーム体験そのものが“深みや奥行きに欠ける”と感じるユーザーが一定数いるのも事実です。
ファンの声を拾いきれなかった構成
シリーズファンの間では「バトルモードを充実させてほしい」「リメイクではなく完全新規コースを求めていた」といった要望も多く、『ワールド』の内容はそれらのニーズに応えられていないという指摘が相次いでいます。開発サイドとファンとの温度差が、期待を裏切られたという感覚に直結しています。
配信者の離脱が早い
有名配信者の中には「30分で飽きた」「サバイバルが虚無」「初動だけで盛り上がり終わった」と語る者も。視聴者数も伸び悩み、「前作と大差ないなら買う必要ない」と冷静な意見が拡散される要因にもなっています。
プレイ映えしないゲーム構造
実況や配信で盛り上がるためには、視覚的な派手さや予測不能な展開が必要不可欠ですが、『ワールド』はその両面で弱さを抱えています。レース展開に緊張感がなく、配信を観ている側も「盛り上がるポイントが見当たらない」と感じることが多く、結果的に早期離脱が相次ぎました。
サバイバルモードのコンテンツ不足
配信者の間で注目された“サバイバル”も、実際にはプレイの幅が狭く「一度やれば十分」といった声が目立ちました。ルールや演出のバリエーションが乏しく、配信で繰り返し取り上げられるだけの深みがなかったことが、視聴者離れの一因となっています。
初動バブルの反動
発売初日はSNSやYouTubeで多数の実況が行われましたが、その反動として「飽きるのが早い」「思っていたより浅かった」といった意見が急増。期待が過剰だった分、配信者たちの落胆ぶりが可視化され、それがさらに評判の低下を加速させるという悪循環が発生しました。
視聴者との温度差が露呈
実際にプレイしている配信者が「面白い」と感じても、視聴者がそれを共有できない構造にも問題があります。配信内容に変化が乏しいことで視聴者の離脱が早くなり、「配信向けではないゲーム」という印象を与えてしまいました。
プレイスタイルに制限が多い
200ccやカスタムパーツ未実装、同じ車両での固定対戦、キャラ性能の個性なし…など、プレイヤーの自由度が極端に制限されていることも、繰り返し遊びたくなる魅力を削いでいます。
車両・パーツのカスタマイズ性が欠如
これまでのシリーズでは、パーツの組み合わせによってスピード重視型や操作性重視型など、プレイヤー好みに合わせた“戦略的なカスタム”が可能でした。しかし『ワールド』ではその要素が未実装。与えられた車体での一律対戦のみとなっており、「自分らしい走り」ができないことに対する不満が噴出しています。
キャラクター性能の均一化による個性の喪失
登場キャラクターは豊富に見えるものの、性能に差がないため選択の意味が薄れています。「見た目が違うだけで操作感が同じ」「戦略的にキャラを使い分ける楽しさがなくなった」という声が多く、個性のあるプレイ体験を求めていたファンには物足りなさが残ります。
レース条件の選択肢が少ない
プレイヤーが自由に設定できるレース条件(周回数、アイテム出現率、CPUの強さなど)が限定されており、細かく遊び方を変えて楽しむ余地が少ないという問題もあります。過去作ではこれらを組み合わせてユニークな対戦ルールを作り出せましたが、『ワールド』ではその幅が大きく狭められています。
長時間プレイへの対応力が弱い
自由度の欠如は、単に飽きやすいというだけでなく、長時間遊び続けるための“変化”や“調整余地”がないという点で致命的です。「短時間なら楽しめるが、深くやり込もうとすると限界がすぐに来る」との評価は、繰り返しプレイを支える設計の甘さを示しています。
価格に対する満足度が低い
価格が9,000円前後と高めに設定されているにも関わらず、内容の薄さとボリューム不足が目立ち、SNSでは「これはフルプライスじゃなくてβ版だろ」「値段に見合わない」との意見が続出しています。
値段とボリュームのバランスが破綻
フルプライスタイトルであるにもかかわらず、遊べるモードやコースの数が限定的で、「数時間でやることがなくなる」との声が多く上がっています。特に『8DX』のように長期にわたって楽しめる拡張性がないため、「一度遊んだら終わり」という評価が、価格との釣り合いを大きく損なっています。
アップデート前提の価格設定に不満
「将来的にDLCや無料アップデートで内容が増える」という前提が、購入者に暗黙の了解として押し付けられているような状態にあります。これに対し、「未完成品をフルプライスで売るのは消費者への裏切り」という厳しい意見も多く、購入タイミングの選択に慎重になるユーザーが増えています。
高価格帯ゆえの期待値との乖離
9,000円という価格は家庭用ゲームの中でも高額な部類に入り、多くのユーザーは「それだけの価値がある作品」であることを求めます。しかし本作では、その期待値に見合うだけの革新性や遊びの深さが伴っておらず、「価格が先行しているだけ」「話題性だけで売ろうとしている」という不信感を抱かせる結果になっています。
競合他社との比較で見劣り
PlayStationやPCタイトルでは、同価格帯で豊富なコンテンツとグラフィック、さらにはオンラインの安定性まで揃っている作品が多数存在します。それらと比較してしまうと、『マリオカートワールド』は「価格に見合わない典型例」として槍玉に挙げられやすく、任天堂に対する期待の高さが逆に失望を引き出す構造となっています。
まとめ
『マリオカートワールド』はNintendo Switch 2のローンチタイトルとして注目される一方で、その内容は期待を大きく下回るものでした。グラフィックは進化したもののゲーム体験としての新鮮味や爽快感に欠け、特にフリーランやサバイバルといった新モードが機能していないことが不評の最大要因です。さらに、オンラインの不安定さやコンテンツ不足、プレイの自由度の低さが重なり、多くのユーザーが「マリオカート8DXの方が良かった」と感じています。
今後のアップデートやDLCによる改善の余地はあるものの、現時点では「すぐに購入すべきタイトル」ではないという評価が支配的です。マリオカートシリーズを愛するからこそ、より良い形での進化を望みたいところです。